arrow_back

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は静岡県三島市を中心にアントレプレナーを育てるStartupWeekendのオーガナイザーを務められている福原 美奈さん。アイデアをカタチにする場を通じ、地域と人とを結び付ける取り組みについて伺いました。

── 福良さんの現在の取り組みについてお聞かせください。

静岡県沼津市の会計事務所で働いています。仕事内容は広報や採用やDX支援から本業の会計まで幅広く担っています。

── どのようなきっかけで今のお仕事に?

「当社で働いてみませんか?」と過去にセミナーでご一緒したことがある方からお声掛けをいただいたことが全ての始まりでした。実は以前は自動車メーカーで働いていたんです。大きい会社だったので、お客様の姿が自分の立ち位置から全く見えなくて、なんだか違和感を感じて会社を辞めたらお声かけいただき、飛び込んでいきました。

── そうやって飛び込まれた三島で福原さんはStartupWeekend(以下SW)に何度も携わっていらっしゃいますが、どんな気持ちを抱いていらっしゃいますか?

物事を自分事と捉えて動く人が溢れていて本当に素敵だと感じています。SW三島を開催する度に思うんですが、リーダーを担える人材もたくさんいますし、他の地域に遠征に行ってコミュニティを自ら立ち上げる人もたくさんいる。もし何かトラブルがあってもオーガナイザーが持つ力で乗り切れる。三島は日本で一番素晴らしいSWコミュニティです!「自律」や「自主」といった言葉がぴったりな街なんです。

水の都と呼ばれる三島で育ち続ける自主自律コミュニティ

── 素敵な街ですね。そんな三島でイベントを重ねて開催することでコミュニティが育ってきていると思うのですが、コミュニティ育成に欠かせない要素はなんだと考えられますか?

まずは、地場の方々がたくさん参加していることだと思うんです。もちろん遠方から人がいらっしゃるのは嬉しいんですが、そうなってしまうとイベント後の繋がりが断たれてしまって、お互いの密接なコミュニケーションが失われてしまって、中々に次へと続かない。

── 打ち上げ花火にしないよう地場を巻き込むこと。

次に、熱量のある人を集めることが大事ではないでしょうか。例えば三島でSWを初開催した時は、それこそコロナ真っ最中だったんですね。全世界どこもオフラインで集まろうとしていないのに、敢えてそこに飛び込んでくる皆さまは圧倒的な熱量を持っていらっしゃったと感じています。

── 本当にやるの!?って全国から心配されたのを思い出しました(笑)

あの時は大変でしたね(笑)会場の方にはご迷惑をおかけしました。そして最後は、集ったみんなでわちゃわちゃ出来ることですね(笑)例えばチームで分かれて作業するにしても、チーム毎に個室に分かれるスタイルではなく、みんなで大きな部屋の中で一緒に三日間を過ごす。そうやって一体感が醸し出されて仲間意識が育っていく、そんな気が私はしてるんです。

世界で新型コロナ流行後に史上初のオフライン開催を果たしたSW三島

── コミュニティ育成の三条件をお伝えくださりありがとうございます。そのコミュニティの中でアイデアをカタチにする道を歩むアントレプレナーは、何を大事にすべきでしょうか?

私はSWとアントレプレナーの最初の最初の部分しか立ち会っていないので、これが大事だ!と言い切ることは難しいですが、「そのアイデアは誰に何を届けたいの?」「そのアイデアはちゃんと検証した?」というところに尽きると思うんです。

── カタチにする以前が勝負。

アイデアは人のためのものであるからこそ、ターゲットを絞り込んでコンセプトも研ぎ澄まされている必要がありますし、また自分の想いが強ければ強いほどお客様の姿が見えなくなっていくものなので、検証が欠かせないと感じています。おばちゃんの意見ですが(笑)

── 逆にアイデアを支える側は何に気を付けるべきでしょうか?

やっぱり、否定せずに応援することじゃないでしょうか。アイデアをカタチにしようと思うと、客観的なフィードバックは必ず必要になるものの、「これダメだよ」といった風に一言でぶった切らないことが大事だと思うんです。

── 常日頃からぶった切っている身として胃が痛いです(笑)

否定そのものが悪いわけじゃなく、想いそのものを否定しないことが大事、というニュアンスなので安心してください(笑)想いには正解も不正解もないじゃないですか。そこをきちんと対話で汲み取って、その上で世に受けられるようにアイデアを一緒に改善していく、そんなイメージです。

── 純粋に人の想いを応援する。

想いに対しては無責任で手放しで応援していいと思うんです。そうやって応援する人が増えていけば、挑戦する人は勇気付けられて、数多の支援を得て、気付けば行動が加速して物事を成す確率も上がっていく、そんな気がしているんです。

想いの応援を通じて輪が広がり続けるSW三島

── 心温まる言葉をありがとうございます。三島コミュニティ立役者の福原さんにお伺いしたいのですが、アイデアをカタチにするコミュニティそのものを立ち上げたいと願う人に、アドバイスをいただけますか?

リーダーは全部コミットし過ぎないように気を付けよう、ですかね(笑)

── その心は(笑)

やっぱり新しくコミュニティを立ち上げるって気力がとってもいることなんです。そしてコミュニティは一回限りのイベントからは生まれないので、二回・三回・四回と繋げていかなくちゃいけない。もしリーダーが一人で全部の面倒を見ていたら、リーダーが倒れたらコミュニティも一緒に倒れちゃって本末転倒です。

── コミュニティとリーダーが共倒れしないように。

だからこそ、コミュニティに複数回立ち会った経験豊かな人を参謀に置くことが大事です。そして出来る限り頼って、出来る限り甘えてください(笑)

── 甘えるのが苦手という声もよく聞きます。甘え方のコツをお伝えいただけますか?

「甘える」という言葉に苦手意識を感じる時は、仕事を投げ付ける、と考えてください。「○○さん、自分は××がよく分かんないので、■■までにちょっとやって貰えませんか?」と仕事を振るイメージです。

── 助けを期待をせず、自ら巻き込むこと。

もちろん、リーダーが困っていることを自然と察して勝手に手助けをしてくれるようなメンバーがいればそれに越したことはないのですが、最初からそんなに素晴らしい環境は残念ながら整っていないことがほとんどです。だからこそ、指示を明確に出して自分にサポートが届くようにすることが大事ではないでしょうか。はじめは二人三脚で、任された人が不安にならないようにサポートすることも必要です。

二人三脚で次代リーダーのサポートを続ける福原さん


── 素敵なアドバイスをありがとうございます。それでは最後に、コミュニティの守り手を担う福原さんが描いていらっしゃる未来についてお聞かせ願えますか?

地域と人とが結びつく場として、SW三島コミュニティを発展させたいと思っています。特に若い学生にもっともっと場に関わっていただいて、大人と一緒にアイデアをカタチにする体験を積む中で、三島を好きになるきっかけを得て貰えれば嬉しいです。

── 地域と人とが結び付く場。

もちろんどれだけ愛着を感じて貰っても、学生さんは大学や就職で一旦は県外に出ていくことが多いです。けれども密接な繋がりを育んでおくことで、転職や起業といった人生の転機を迎えた時に、「そうだ!三島に戻ればいいんだ!」って思い出して貰えるようになるのが理想ですね(笑)若いうちから育んだ地域への愛着は、きっと未来の選択肢に三島を入れてくれる可能性があると、私は信じているんです。


* * *

Founder’s Circle は、アイデアをカタチにする始まりの場。スタートアップに挑戦したい。起業に興味関心がある。そんな仲間が集う若手限定のオンラインコミュニティです。アイデアを考案したり、試作設計をしてみたり、資金調達を学んだりと、様々な角度から気付きを深めていきます。もし、少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ登録いただけると嬉しいです。

<- 他のインタビュー記事へ


interviewer / 中本 卓利Facilitator. Community Manager. Evangelist.