
挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象はフィリピンのセブ島と石垣島で二拠点生活をされる佐藤 ひろこさん。海外へ進出して事業作りを進められる想いについて伺いました。
── ひろこさんの現在の取り組みについてお聞かせください。
現在は石垣島に拠点を置いて、鎌倉にある面白法人カヤックの100%子会社「(株)カヤックゼロ」の取締役をしています。ロックダウンの影響で約20年を過ごしたセブ島から日本に帰国したら、日本の地方が面白いなと感じ、たどり着いたのが石垣島。古くからの仲間との縁で、カヤックゼロに参画。現在はセブの会社も継続しつつ、石垣島で日本最南端のコワーキングスペース「チャレンジ」の運営や移住促進、地域活性等を手掛けています。

日本最南端のコワーキングスペース「チャレンジ」
── チャレンジ様にはお世話になりっぱなしです。フィリピンではどのようなご活躍をされていらっしゃったのですか?
フィリピンのセブ島で2004年から移住し日系リゾートのスパのマネージメントを経て、2007年に起業。日本の方々にセブの情報をお届けするセブポットという情報誌を出版したり、日本からセブに進出する企業様の進出サポート、移住からビザの申請まで「日本とセブをつなぐ」をテーマに幅広く行ってきました。
── セブのどちらに惹かれ、事業を営んでこられたのでしょうか?
実は特別な想いがあったわけじゃないんです。小さいころから、将来は外国で暮らすんだろうなと思っていて、海外は色々行っていて当時フィリピンは30カ国目だったんです。当時アロマやアーユルヴェーダやハーブなどにハマっていて、そろそろ海外で働こうかなと思ったときにネットでセブ島のスパのマネージメントの募集をみつけたのがきっかけです。本当にたまたまのご縁で、そこから全てがスタートしました。
── セブ島に拠点を構えようと思われたのはどういった背景があったのでしょうか?
わたしは寒いところと大陸が苦手なんですが、島のサイズが大き過ぎず小さ過ぎず、もちろん東南アジアということで南国感があり、英語が公用語であった、といった風に自分の好みと、生活をしてビジネスを営む条件が偶然にも揃っていたんです。スパ事業で三年ほどマネジメントを経験した後、その土地で起業しようと思ってビジネスを立ち上げました。

ひろこさんが始められたセブ島No.1総合情報サイト「セブポット」のマガジン版(2017)
── そんなひろこさんが、Startup Weekend(以下SW)Cebuに関わり始められたのはどういった背景があったのでしょうか?
会場の iioffice Cebu のご担当者さんからのご紹介だったと思います。当時、SWをあまり理解していなかったのですが勢いで引き受けちゃいました(笑)当時のセブは、若い起業家が増えてきていたので、その勢いがもっともっと盛り上がれば素敵だなと思ったんです。
── 引き受けられて、如何でしたか?(笑)
プログラムがとても面白かったですね。たったの三日間で異国の地でニーズを見つけ出して事業にまで落とし込み、そして投資家に向けてピッチをするまでのスピード感やそこに至るまでの人間模様にとても興味を持ちました。日本から参加される皆さまはセブ在住の自分たちとは異なる視点を持っていて新鮮で、新しい発見もいただきましたね。
── その後、ひろこさんはロックダウン直前まで何度もお力添えくださっていますが、どんなところに魅力を感じていらっしゃいましたか?
やっぱり、ご縁ですね。特にタクトさんとの出会いには度肝を抜かれました。タクトさんのキャラクターと、スタートアップを通じて人や社会を変えるということに人生の全てを費やして、さらにボランティアで活動を続けている圧倒されるまでの熱量に(笑)もちろん他にも、セブという土地に来てくれたコーチジャッジの皆さま、例えば奥田さんとか鷹鳥屋さんとか、心躍る方々との出会いに溢れていて、本当に恵まれたイベント環境だなぁと思いました。

素敵な方々との出会いに溢れているSW Cebu(2020)
── 自分もひろこさんとのご縁に感謝しかありません。ちなみに、重ねて取り組むことでコミュニティが育ち始めると思うのですが、その発展には何が大切だとお考えでしょうか?
熱烈なファンを作るためにも、イベントが持つメッセージをはっきり伝えることが大事ではないでしょうか。
── メッセージを伝える。
スタートアップをテーマに掲げたイベントは世の中に無数にある。だからこそ、参加したい!と人に思われるようメッセージを尖らせること。SWの”No Talk, All Action”のようなものが大事ですね。そしてもちろん、コミュニティには魅力的な人たちも欠かせません。
── 魅力的な人たち。
コミュニティに顔を出すのって結局、人に会いたいから、というシンプルな理由の方も多いと思うんです。イベントで素敵な仲間に出会えたからこそ、再会したい、この仲間と起業を目指したい!というモチベーションでいらっしゃる人もたくさん。だからこそ、人と人との繋がりは大切にしたいですね。
── 尖ったメッセージで魅力的な人たちを集め、繋がりを育てていくことこそがコミュニティの根幹ですね。少し話は変わりますが、海外に飛び込んでアイデアをカタチにしたいと願う方々に、アドバイスをいただけないでしょうか?
たくさんありますが三つあげるとすると、一つ目は覚悟ですね。慣れ親しんだ環境の外だからこそ、経験値が足りず苦労があって当然。国の制度やその環境に文句を言っていたり、泣き言を言っても物事は前に進まない。だからこそ、何があってもちゃんと向き合って、前に進むという覚悟と逞しさを持って欲しいと思うんです。
── まずやりきる覚悟。二つ目は?
柔軟性ですね。やっぱり日本の常識が通用しない世界。自分が今までの常識や大事にしてきたことも否定されることも多々あります。法律はもちろん、ビジネスマナーから日常生活のルールまで、ありとあらゆるものが根底から覆されることが日常茶飯事だからこそ、客観視して受け止めたり時には流したり、辛いときこそなんとかなると笑えるくらいの、柔軟性と懐の深さが必要かなと思います。
── 次は大きな器。気になる最後は?
子供心を忘れない、ですかね(笑)大人ぶらないというか、知ったかぶらないというか。無邪気にピュアに、無知を楽しむ気持ちが大事かなと。知らないことはいつまでも、どこにでもある。だからこそ何もかもを楽しめる姿勢が身に付くと、超えられる壁の幅も高さも広がっていくんじゃないかと思うんです。

子供心を忘れず何もかもを楽しむひろこさん
── 海外挑戦への心構えを授けてくださりありがとうございます。そんな挑戦者を支える支援者側は、どんな人が望ましいでしょうか?
ぶれない軸というか、頑固って意味じゃなくて、自分なりの芯や哲学を持っている人が支援者として大事なんじゃないかな。もちろん深い愛も大事です。どんな人たちも、どんな挑戦も受け入れられるように。
── ちなみにひろこさんの哲学をお聞かせいただいても?
自然体をモットーにしつつ、常に「本質は何か?」考えることを常に意識しています。仕事でも人間関係でもその場にある「常識」や周りの目や評価に囚われがちですよね。普遍的な摂理は何か?いったいどこにあるのかを内観して考察することで、無駄な不安や悩みなどがなくなると思います。

本質を突いたコーチングで挑戦者を支えられるひろこさん
── ひろこさんとお話をしていると「それって・・・」と本質を貫く言葉をいただく言葉が多いので納得です。ちなみに今後、どのような挑戦を予定されていますか?
コロナを機に、セブから石垣島の拠点をいただいたわけですが、将来の私の理想の生活は多拠点生活なんです。数年後には子供も手が離れるので、その後は自分の人生の半分を過ごしたセブに加えて、ご縁をいただいた石垣島や、加えて新しい土地の開拓をしていきたいなーと楽しみにしています。
── 新しい開拓。
アフリカとか、本当に面白いと思うんです。これまでアジアが登りのエスカレーターに載って急成長する20年間を経験させていただいたので、まだ経験してない想像がついてない場所に自分を置いてみたいなと思うんです。あとは、腐っても鯛じゃないですが、昔マルタ共和国に住んでいたこともあって、やっぱりヨーロッパも好きなのでしばらくはいろいろ回りたいですね。
── ひろこさんの挑戦はこれからも続く、ですね。その在り方が大好きです。最後に、ひろこさんと同じように世界で活躍したい皆さまに、メッセージをいただけますか?
考えているだけの想像の中には世界はきっとないからこそ、思ってるならとりあえず出ちゃってください(笑)そこから始まります!
── 想像の中には世界はきっとない。
世界が本当にどうなっているのか。自分がその世界の中でどう振る舞えるか。何が幸せなのか。出ないと見えないことが本当にいっぱいある。日本の中で、将来はこんな挑戦をするぞって意気込んでプランを立てていても、それはただのイメージなんです。出てみた先にこそあるリアリティを体験してほしい。与えられた道よりも、あなたが進んだ後ろに道ができていくんだってくらいの気持ちで。不安もあるかもしれないけれど、出ちゃったら意外になんとかなっちゃうものです。海外でやってみたい気持ちがあるなら、出来る限り早く一歩を踏み出していきましょう。挑戦するひとにはいつも色んな人が助けてくれますよ。

一歩を踏み出した先で見つけたフィリピンの素敵な景色
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